先述の通り、「しましま」寝室のベッドサイドテーブルは私がデザインしたもの。
それをタマケン・小島さんが、デザインを更に発展させつつ丁寧に仕上げて下さいました。
天板と底板は桑(クワ)。
脚には無理を言って祖父母の代から使っていた楠(クスノキ)の座卓を割いて使ってもらいました。
左側(私すなわち夫用)は角面(かくめん)で、右側(妻用)は丸面(まるめん)で。
天板の千切り(注)も、片や角張り、片や丸味のあるモノ。

私用は、敬愛する建築家・吉阪隆正(1917~1980)のヴェネツィアビエンアーレ日本館に倣って脚板を卍状に配しておりますので、「吉阪賛」と名付けました。
妻用は名前がなかなか決まらず困っていたところ、編集者の橋本純さんから「奥賛」との名を頂戴。
私としては、底板の八角形、すなわち「oct」と、妻への感謝の意、「奥賛」とを掛けてもいるのですが……。うむ、ちと苦しいかしらん。
(写真:畑拓さん)
(注)千切り(チギリ)とは、2枚の板を剥ぎ合わせる時などに入れる、蝶々型の木片のこと。ここでは黒檀(コクタン)を用いています。
東大寺ミュージアムのカフェにて一服。
珈琲とケーキを頂きました。

お皿も凝っていて、軒丸瓦を模しています。
暫し境内の喧騒から離れゆっくりする事が出来ました。
同じく象牙と石の彫刻美術館にて、こちらは「象牙多層球(天球)」。

一塊の象牙から50層以上の天球を削り出した作品。
勿論各層は切り離されており、途轍もなく長い歳月を掛けて彫られるのだとか。
絶句……。
象牙と石の彫刻美術館にて、大型彩石象嵌屏風「西遊記」の一部。
顔等一部は墨で補筆しているようですが、基本的には天然石のみで作ったレリーフです。

拙作「しましま」における魚群モチーフに通ずる手法。お仲間を見付けたようで嬉しくなりました。
昨日は雨の中、家づくり学校「歴史から考える」で江戸東京たてもの園へ。
今回は特別講師として建築史家・米山勇氏をお迎えし、園内を御案内頂きました。

体調不良だったにも拘らず熱のこもった講義をして下さった米山さんへ、此の場を借りて厚く御礼申し上げます。
関連記事
家づくり学校公式ブログ「第9期1年生第5回『歴史から考える』」
銀ブラ(死語?)の途中、私の目を引いたのがこちら。

ポーラ銀座ビル(設計:日建設計+安田アトリエ 2009年)です。
銀座に相応しい高級感のある美しいガラスファサードの背後には、何やら複雑な仕掛けがあるように拝察致しました。
以前も触れましたが、坂倉建築研究所による新宿駅西口広場、その地下駐車場への斜路。

車路脇のこんな部分にまで丁寧なタイル張りが施されているのですね。素晴らしいです。
飛翔する鳶(トンビ)を適当に狙ってみたらこの通り。

最近のコンパクトデジタルカメラの性能には驚かされます。
我が出身幼稚園のフェンスに何やら紫色の実が。

もしかしてこれは木通(アケビ)ではありますまいか?