音楽を好まれたという香淳皇后のご還暦記念として建設された桃華楽堂。
花弁を模した屋根、テーマごとに各面張り分けられた外壁モザイクタイル、エントランス棟の緩やかな曲線を持つ屋根やバルコニー。
建築家・今井兼次(1895~1987)の設計です。
学生時代、今井の弟子である建築家・池原義郎先生からこの建物について講義を受けました。
その時は殆ど理解出来なかったのですが、長い年月を経てようやくその素晴らしさが分かってきたように思います。
先日触れた村野藤吾といい、モダニズム建築の主流から少し距離を置いた建築家達に、今強く惹かれる私です。