細い木材であっても、組むことで頑強な架構を作ることが出来ます。
各地に残る古い寺社や民家にその美しい実例がたくさんありますね。
組み合わせる木材どうしの断面欠損を減らす為、仕口・継手(しぐち・つぎて)と呼ばれる様々な工夫を先人達が考えてきました。
我が国が世界に誇る文化と言えましょう。
写真は拙作「Y邸」(福島県)の小屋組です。
敷き桁と陸梁とは渡りアゴという段差を付けた仕口で納め、隅木や合掌など部材が集中するところではカブラ束(八角形断面の柱状の部材)を仲介させ、
各部材の断面欠損を減じています。
(2006年10月11日 家づくりの会HP「建築家と話そう」より転載 一部加筆修正)