旧須賀神社本殿

桑の葉ラテを飲んだりしつつ中之条町を散策中、大國魂神社にも参拝に立ち寄り。
すると社殿と言うには背高でいささか珍妙な建物があり、格子の隙間から中を覗き込むと

01(CIMG3321・20180107)トリミング・レンズ補正歪み-5垂直-15・トリミング縮小450×600・明るさ+25コントラスト-50・シャープ・彩度-100

そこには旧須賀神社本殿(中之条町指定重要文化財・注)がありました。
つまりこの貴重な社を覆い屋で保護している訳ですね。
思いがけず素晴らしい建築と出会う事が出来ました。

(注)以下、案内板の同町教育委員会による記述を書き写します。

 この建物は一間社入母屋造(いっけんしゃいりもやづくり)で、屋根を銅瓦(どうがわら)葺としていま
す。向拝(こうはい)を軒唐破風(のきからはふ)とし、正面に千鳥破風(ちどりはふ)を付けています。
 壁面に彫刻を嵌(は)め込み、尾垂木(おだるき)を竜頭、軒支輪(のきしりん)を彫刻板支輪とし、繋虹
梁(つなぎこうりょう)、水引虹梁(みずひきこうりょう)、内側の手挟(たばさみ)、脇障子(わきしょうじ)
を透彫(すかしぼり)にしています。さらに、軒は垂木を用いずに彫刻を施す彫刻板軒とし、向拝柱には
葡萄が巻き付いています。彫刻を多用して、建物が彫刻の塊のような外観を呈しています。
 この建物のように、欅の木目を生かして、建物全体を彫刻で埋め尽くす素木造(しらきづくり)の建築
は、北関東神社本殿建築の、幕末の一様式として特徴的なものである。この建物は装飾化建築の発展過
程を知るうえに貴重な遺構です。
 建造年代は、建築の各種特徴から十九世紀初期~十九世紀中期頃と推定されます。