倉敷旅行その7(「五十橿舎(いかしのや)」ほか)

ずいぶん間が空いてしまいましたが、昨秋の倉敷旅行記の続きです。

06年11月12日、神家昭雄さん設計の「MTT社屋」を見学後、続いて古民家再生工房の全員が共同設計した「五十橿舎(いかしのや)」を訪れました。

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下は同工房メンバー建築家・佐藤隆さんから説明を受ける家づくりの会の面々。

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ここから同工房メンバー建築家・矢吹昭良さんと大隈雄三さんのお二人にご同行いただき、鏡野町の奥津湖(苫田ダム建設でできた人造湖)畔にある観光施設「赤壁」(設計:矢吹昭良)へ。

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必ずしも和風にとらわれないグラフィカルな外観処理が矢吹さん流のようです。
雑誌で拝見した際には丸窓や中央扉脇の色漆喰等がいささか唐突な印象を受けていたのですが、実見すると違和感なく調和していました。
ここで見学がてら昼食をとり、続いて「奥津町商工会館」(設計:矢吹昭良)へ。
わざわざ建主と大工棟梁が出向いてくださり、建設時のお話を聞かせてくださいました。
ここでも土蔵の扉にはグラフィカルな模様が施され、壁には赤いタイルが斜めに張られています。

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私はカルロ・スカルパ(注)のデザインに通ずるものを感じました。小粋で可愛らしい感じです。

続いて「黒谷の家」(設計:大隈雄三)へ。
広大な敷地に幾棟もの建物が配置されています。
建主ご夫妻からお話をうかがいながら、ゆっくり見学させていただきました。
ご夫妻の生活スタイルがなんともいえず優雅で、建築そのものも実に素晴らしかったのですが、ここでなんとデジカメの電池切れ!
あまりに悲し過ぎる……。
かろうじて美しい屋根のみ写すことが出来ました。

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日没後、さらに大隈さんの設計アトリエも見学させていただき(これまた実に素敵でした)、そして今宵の宿はアイビースクエア(設計:浦辺鎮太郎)という名建築漬けの一日。
にもかかわらず後半の写真は全く無い……。
夜はひたすらヤケ酒をあおり続けた私でありました……。

(注)カルロ・スカルパ(1906~1978)はイタリアの建築家。代表作に「カステルヴェッキオ美術館」「オリベッティ・ショールーム」「ブリオン家墓地」などがある。