よしざかさんとおくさん

先述の通り、「しましま」寝室のベッドサイドテーブルは私がデザインしたもの。
それをタマケン・小島さんが、デザインを更に発展させつつ丁寧に仕上げて下さいました。

天板と底板は桑(クワ)。
脚には無理を言って祖父母の代から使っていた楠(クスノキ)の座卓を割いて使ってもらいました。
左側(私すなわち夫用)は角面(かくめん)で、右側(妻用)は丸面(まるめん)で。
天板の千切り(注)も、片や角張り、片や丸味のあるモノ。

01(n3Z3A9677)トリミング縮小200×300・自然な彩度-100彩度-37

私用は、敬愛する建築家・吉阪隆正(1917~1980)のヴェネツィアビエンアーレ日本館に倣って脚板を卍状に配しておりますので、「吉阪賛」と名付けました。
妻用は名前がなかなか決まらず困っていたところ、編集者の橋本純さんから「奥賛」との名を頂戴。
私としては、底板の八角形、すなわち「oct」と、妻への感謝の意、「奥賛」とを掛けてもいるのですが……。うむ、ちと苦しいかしらん。

(写真:畑拓さん)

(注)千切り(チギリ)とは、2枚の板を剥ぎ合わせる時などに入れる、蝶々型の木片のこと。ここでは黒檀(コクタン)を用いています。