きぐるみ天井

弊社事務所「きぐるみ」の天井には、肩車をしたお化け”兄弟”や四つ目小僧、
F.ベーコンの描く鬼気迫る表情に似た人物、逆さまのタコ、長い舌の伸ばした蛇たちが、子孫を増やすように一列に複製されこちらを見ている。

以前は、杢の続く天井や御影石など、材料の見開き模様で普請を楽しんでいたけれど、今日では芯へと向かう桂剥きの表情の方が馴染みがあるのかもしれん。時間軸の切り取り方、表層の扱い方然り。
工場も大きくなり、流通も複雑化する中で、製作ロットのまま盛替えもせず現場で貼り付けるのも今や難しいだろうに、と棟梁と対話しているようで、妖怪たちに元気付けられている。