「A Broadleaf Tree House」 設計:松本直子

7月15日(土)、家づくりの会主催の住宅見学会で松本直子さんの新作「A Broadleaf Tree House」を訪れました。
この住宅は松本さんのご自邸です。
2つのボリュームの間を廊下・階段等で結び、中庭を配しています。
中庭を通してボリューム相互を眺めることが出来るので、家の中に距離感が生まれ実際より広く感じられますし、光や風の通り道としても有効です。

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建築家の自邸というと、他所では実現出来ない思い切った試みが為される場合が多いので、私もその辺りを特に注目していました。
拝見して感じたのは、そうした気負いは全く感じられず、極めて自然体であるということ。
強いて言えば、多種類の素材(主に木材)を自在に組み合わせることを積極的に試みているように感じました。
数種類の広葉樹材をモザイク状に散りばめたグラフィカルな壁面などがそのひとつでしょうか。

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和室も定型ではなく、松本流です。土壁、竹天井、背高の障子が独特の世界を造っています。

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この作品の特徴は、大まかなボリュームの中に個性的な要素を幾つも並置し、
それらが時には渾然一体となったり、時には反発し合ったりしている無国籍で不思議な、しかし実に心地良い世界を造っていることです。
松本さん独自の感性で選び出されたモノ達の競演といえるでしょう。