土曜日、建築家・若原一貴さんの新作「目白台の小住宅」を見学させて頂きました。
僅か13坪の敷地に建つ小さな家ですが、絶妙な位置に配された階段と最上階に設けられた高天井のLDKにより、家全体が立体的なワンルームのようになっており、決して狭さを感じさせません。
氏の作品を見ていつも感心させられるのが、決して単調なミニマリズムに陥る事無く、新たな地平を目指して様々な試みをしているところ。
このLDK天井も、凡人なら段差を付けずに仕上げるところを敢えて写真の如く納め、空間のヒエラルキーを暗示しています。
御本人へも申し上げましたが、仏堂の内陣外陣のような手法です。
一見普通の大壁和室ですが、開口部手前に落とし掛け風の下がり壁を設けたり、畳の縁を細くしたりして、凡庸とは一線を画してします。
ミニマリストなら無理してノッペリ仕上げそうな外観も、メインフレームから必要なボリュームを素直に突出させ、雨仕舞も極く自然に納めています。
いつもながらの若様ワールド、大変心地好いのは言うまでも無く、大いに学ばせて頂き刺激を受けて参りました。