「リフォーム探訪」 設計:長谷部緑&田代敦久

4月29日に家づくりの会主催の見学会に参加しました。
二人の建築家、長谷部緑さんと田代敦久さんによるタウンハウスのリフォーム作品です。

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こちらが長谷部さんの作品。居間・食堂・台所を回遊でき、見通せるようにした機能的な平面です。
壁には珪藻土(一部に無節の杉板)、床には節のある唐松など、天然素材が多用されています。
照明計画やカーテンボックスの工夫も絶妙。
建主の趣味の陶芸作品や収集品が美しく飾られ、ちょっとしたギャラリーのようで、いつまでも座ってお茶を飲んでいたい、実に居心地の良い空間でした。

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続いて田代さんの作品。こちらは白一色の実にモダンな空間です。
台所と居間との境壁にスリットが切られており、かなり私好み。ウコン色に塗られた壁の振止め鉄筋がアクセントとして絶妙。
床に木目のおとなしいサクラ板を用いているのも効果的です。
絵画や家具にもしっかりモダンな物が選定されていました。
「白い壁・天井は安価なペンキ塗り」とご謙遜されていましたが、出来上がった空間は最高級です。

一度に二人の建築家の作品を拝見出来る機会というのは、めったに無いことです。
長谷部さんの作品はしっとり和み系、田代さんの作品はクールなミニマム系、とお二人の個性の違いが実にはっきり作品に出ていて、とても勉強になりました。

この見学会の後、長谷部さんのご自宅と建築家・坂東順子さんのご自宅にお邪魔しました。
いずれも素晴らしい住宅建築でしたが、未だお腹いっぱいで消化しきれていませんので、このお話はまた後で。

(写真は家づくりの会HPから拝借しました)