小瀬温泉の旅館に一泊した翌日、「旧三笠ホテル」(1905年竣工)を見学しました。
私はかつて函館で「旧金森洋物店」(現函館市立郷土資料館)の保存修理および活用工事のお手伝いをしたことがあり、
以来明治期の洋風建築には興味をそそられます。
このような様式建築は、一部の人々を除いて我国の建築界では敬遠されがちのようですが、図面を書いたり工事をするのはとても面白いのです。
もっともかなり根気がいりますが……。
上の写真は上げ下げ窓の基本ディテール。釣り紐が見えています。
カーテンやモールディングがお洒落。
天井には皮付きの白樺丸太を用いるなど軽井沢らしさも演出されています。
国宝や重要文化財の建造物を見ていつも思うのですが、活用されていなければミイラと同じです。
この建築も、是非ホテルとして営業再開してほしいと思います。
私だったら喜んで泊まるのですが……。